Voyage Bibliomaniac

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沖縄のディープすぎる祭事『黒島牛祭り』に牛をゲットしにに行った話

"抽選で牛1頭プレゼント""優勝者には肩肉""景品は山羊"、パワーワードが飛び交う沖縄のディープな祭りに潜入したレポート。

黒島牛祭りを知る

2017年2月に、男3人沖縄石垣島への旅行を計画。ゲストハウスを予約して現地入りした。そこに広がっているのが、とんでもない異世界だということに僕たちはまだ気づいていなかった…。

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もやし一袋138円!

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豚足100g58円!

という感じで異世界すぎる価格設定を目の当たりにし、沖縄と本土の違いを見つけながら今日の宿へ。一切予定を立てていない弾丸ツアーだったので、ゲストハウスの人におすすめスポットを聞く。すると帰ってきたのはこんな言葉だった。

「兄ちゃんたち、黒島の牛祭りにきたわけじゃないの?」

なにそれ。詳しく話を聞くと、牛がたくさん飼われている黒島で毎年行われている祭で、目玉企画は牛一頭があたる抽選会らしい。絶対に面白いじゃんということで、短い沖縄旅行の内、大部分をこの祭りに賭けることにしたのだ。

いざ黒島へ

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黒島へ行くためには、石垣島の離島ターミナルでチケットを購入しなければならない。そしてこの祭りは規模が大きいからか、そのターミナルで既に諸々の参加券も購入できる。妙に気合の入ったうちわと、「この券で、牛1頭があなたのものになりますので大切にして下さい」というヤバいワード。

現地で食事が振る舞われるのだけど、親指が被って見えない無能っぷり、牛丼はあった気がする。船で30分揺られながら、人より牛が多いという黒島へと向かった。

歴史があるカジュアルな祭

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現地に到着、ワラをまとめて巻いたやつに掲げてあった情報によれば、25周年らしい。カジュアルな感じでやってるけど、思ったよりは続いている祭なのだ。みんな相当に牛が欲しいのか、めちゃくちゃ人がいて、絶対に家族総出で参加している。

料理が上手い

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離島ターミナルでゲットした食券で、「中身汁」なるものをゲット。野菜とホルモンや肉が大量にはいったスープ(たぶんしょうゆ味)で、いろいろな食感が楽しめる最高の料理。ネーミングセンスがすげえなしかし。

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そして中身汁をすする俺を可愛い子牛が見ている。強烈な罪悪感。大丈夫だよな…お父さんとかじゃないよな…。

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ちなみに食券の分以外もお金で購入できる。画像はでっかい肩肉を家庭用の小さい包丁で捌くおじさん。地産地消なだけあって全部めちゃ旨い。この島で育てられてるのは高級黒毛和牛だ。

牛との綱引き、沖縄角力

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どことなく投げやりでアングラ感のある受付。牛祭りでは様々な催事が行われている。人間と牛の綱引きの様子が、YouTubeにアップされているので、結果を想像してから見てほしい。

俺も商品をゲットするためにエントリーしたかったのだけど、実戦の様子を見て自分の甘い考えを思い知らされた。牛に人間程度が束になったところでが勝てるわけがない。

牧草ロールを転がすイベントは、優勝者に肩肉(20kgぐらい)プレゼント。これロール自体が350kgとかあるので、普通の玉ころがしと一緒にしてはいけない。優勝者はその場でバーベキュー大会を始めていた、地産地消が過ぎるぞ。

また沖縄角力(すもう)の催事では、子供たちがスモウを取っていて、それを親戚気分で応援。決勝戦で、小3の男の子が頭一つ分大きくてウェイトもありそうな小6を投げ飛ばしていた。きっとあの子は大成するだろう。

夢の牛、夢のヤギ

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恐らくは今日の景品であろう「夢の牛」。すぐ横には動物愛護団体とかに怒られそうなリアルな看板が…。

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黒毛和牛、思ったより高い。いやしかし、ここはブランドである石垣牛の産地らしい。黒島で生まれ、1歳程度まで育てられたあと、石垣島の各所で大人となっていくとか。そういう意味では、まだブランド価格が付いていない分お手ごろなのかも。

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なんらかの景品であろうヤギが微笑みかけてくる。そんな顔でこっちを見ないで…。ちなみに後ろでは牧草ロールに絵を書きまくるイベントが催されている。

大抽選会

時間が有ったらフルで見て頂きたい抽選会の様子。なかなかの倍率であることが分かる、そして司会のテンションが高すぎる。牛が農業機械に引っ張られながら、ヤバい感じで入場。俺が行ったときは沖縄の外から来たらしきおじさんが牛一頭を当てていて、どうしよう、家族に怒られる…と頭を抱えていた。パニック状態に見えた。

しかしこれ、ペットにしないといけないわけじゃなくて、肉にして持ち帰ることも出来るし、その場で換金することも出来る。その額もかなりのものだそうで、なかなかリアルな祭である。

開催情報

2019年2月24日(開催予定で、中身汁、ステーキ、牛丼などでブランドになる前の高級和牛を食べまくれるチャンス、激安だ。石垣島離島ターミナルから30分船に乗り、黒島港から徒歩3分の場所で開催される。

おわりに

ちなみにさっき笑いかけてきた子ヤギは、会場で何気なく行われていた子供向けスタンプラリーの景品だった。子供がいる手前、強制的に飼わざるを得なくなるという中々のトラップなので、家族連れの方は要注意。

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しかし沖縄の人、めちゃくちゃカジュアルにヤギを連れて帰るなぁ…。石垣島周辺の人にとってはペット感覚で飼う生き物なのかもしれない。異世界だったな…それではまた!

いしがきビーフ本舗 石垣牛肩ロースすき焼き用 400g

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