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旅先で本を読む至福を満たすブログ

【西陣エリア】京都の大学生が教えるオススメ喫茶店・カフェ6選

京都に4年も住んでいると、大体のことが分かってくる。無名だけど最高な喫茶店、ネットでは人気店だけどイマイチ居心地のよくない店、そんなところにあったのか!という隠れ過ぎた名店。少しアクセスの悪い西陣エリアで、わざわざ行く価値のある店を紹介する。

1.喫茶パーチ

 
 
 
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三条・四条通りと違ってマイナーな一条通りと智恵光院通りが交差するあたりにあるお店。喫茶店への愛が凄まじいご夫婦がやっていて、全てのメニューのクオリティーが高い。

 
 
 
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@koh_dnkxooo.448がシェアした投稿 -

京都の老舗「中村製餡所」のあんこを使ったアンバターサンドや、

 
 
 
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Aki Miyashitaさん(@miyanlife)がシェアした投稿 -

数十年前に流行っていたという隠し味にマヨネーズを使ったフルーツサンド。小さなお店ながら、これまでの喫茶店の歴史の良い所が詰め込まれたいいお店だ。日替わりランチも劇的に美味しいし、カレーは本格的に辛くて最高。小さなお店だけど、愛されてます。

バス停「今出川浄福寺」から徒歩5分。金曜は定休日で8:00~19:00営業。その他臨時休業はFacebookをチェック。

 

2.エントツコーヒー舎

 
 
 
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つっきーさん(@tsukiokatakafumi)がシェアした投稿 -

このカフェに行くには、まず住宅街の真ん中に隠れた入り口を探そう。

 
 
 
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驚くほど細長い間口を抜けると…驚きのメルヘン空間が広がっている(ネタバレ禁止)。実はこの店、元々映像関係のセットを作るお仕事をされていたオーナー2人で作り上げたもの。ランプ・天井・メニュー表に至るまで統一された世界観は、ぜひ味わっておくべし。

バス停「千本今出川」から徒歩7分。営業時間は12:00~20:00(L.O.)で、水曜日と第2&第4木曜はお休み。自転車は置けないので要注意。

3.逃現郷(とうげんきょう)

 
 
 
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 西陣エリアの言わずと知れた名店。古民家をリノベーションしたのであろう、どこか手作り感のある居心地のいい空間で提供されるのは、通好みのサイフォンコーヒー。

 
 
 
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to_genkyo(@to_genkyo)がシェアした投稿 -

数種類の豆から選べる。フードメニューも充実していて、牛スジ肉を柔らかく煮込んだカレーが人気だ。筆者のお気に入りは黒蜜をかけて食べるコーヒーゼリーと、レモンの乗った絶妙な酸味のチーズケーキ。

余りにも大きな金魚鉢がトレードマークのこの店は、8:00~1:00(L.O.24:00)まで営業しており、深夜に突然湧くコーヒーを飲みたい欲を満たしてくれる。定休日も無し、すごい店だ。バス停「今出川大宮」すぐで、今出川駅からは徒歩15分。

4.さらさ西陣

 
 
 
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mosimosi_さん(@mosimosi_neco)がシェアした投稿 -

 雑誌にもしょっちゅう掲載され、TVにも取り上げられるほどの超有名店。その理由は店構えを見ればわかるはず。なんと昔の銭湯を改装して作ったカフェなのだ。これを見ずして西陣は語れない。

 
 
 
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男風呂と女風呂の仕切りをハンマーでたたき壊したような衝撃的なレイアウト。一面のマジョリカタイルは、この銭湯が現役時代からお洒落だったことを思わせる。お客が食事をする床の下には今も浴槽があるそうな。フードメニューがどこよりも充実しているので、晩御飯にもオススメ。夜はまた違った雰囲気が出てきます。

近くにはマジョリカタイルを使った銭湯「船岡温泉」が営業中。なんと建物自体が文化財というすごさ。合わせて楽しむべし。

バス停「堀川鞍馬口」「千本鞍馬口」徒歩10分。営業時間は12:00~23:00(L.O.22:00)で定休日なし。

5.喫茶ナポリ

 
 
 
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昭和の喫茶が現代にタイムスリップ。広い店内には、ゲーム機が付いたテーブルだったり、やたらキレイなジュークボックスだったり、知らぬ間に30年ぐらい時を遡ってしまったような逸品の数々。

 
 
 
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矢原 ヒデアキさん(@hideaki42)がシェアした投稿 -

 そして全純喫茶ファンの憧れともいうべき鉄板ナポリタンが食べられる。名前はイタリアン・スパゲティで、メニューにはインド・スパゲティーもあった。昭和の風情が残る北野商店街の出口に位置するこの喫茶店で、終わっていく時代を懐かしみましょう。

バス停「千本中立売」すぐ。営業時間は9:00~18:00で月曜日定休。

6.壺中珈琲店(コチュウコーヒーテン)

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住宅街に突如現れる違和感。不思議なメニューに独特の字体。西陣でもトップクラスにディープなのが、この壺中珈琲店だ。お店のほとんどない細い道の住宅地に位置しており、知る人ぞ知る店となっている。

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そもそもメニュー表が独特過ぎる。右上にメニューと全く関係ない枯山水があり、京都の風情を感じさせる。席数も極端に少なく、カウンター3・テ―ブル席1だった。

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なぜか二つだけある椅子、あとはホットカーペットで地べた。かなり色物に見えるし実際そうなのだが、店主はかなりのコーヒー好きらしく、店内にはたくさんのコーヒーの本がおいてあり、広くないカウンタースペースの大半を珈琲関連の機械が占拠している。そんな店のこだわりのブレンドは、酸味を極端になくした鋭い切れ味でめちゃくちゃ美味しい。

ちなみに予約をすればあのコピルアック(ジャコウネコの食べた豆をフンから回収して作るコーヒー)まで飲めるそう。西陣最ディープ候補をぜひ味わってきてほしい。

バス停「今出川浄福寺」すぐ。定休日は水・日・祝で午前11時から午後5時まで。

西陣エリア

西陣はアクセスが良くない分、面白い店が残っている。大手資本の立ち入らない立地なので、その歴史ある街並みにはたくさんの個人経営のカフェが立ち並ぶ。北山の名雑貨屋・アルファベットも西陣エリアへと引っ越してくるそうだ。

こういった観光地化されていない京都を巡るのには自転車が一番。ママチャリだと後々対応できなくなることがあるので、いきなりクロスバイクを買うのがおすすめ。ただし初心者が自転車屋さんで勧められがちなGIANTというメーカーの物は、京都ではめちゃくちゃ被るので注意

筆者としては、Bianchiのクロスバイクがどれを取っても可愛く、しかも高品質なのでオススメ。女の子はもちろん、男の子が乗っていてもお洒落です。

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その他、お洒落なものから体の小さい方向け、激安お値打ち品までご紹介してます。

【京都】アクセス抜群、烏丸御池で食べる絶品貝ラーメン・麺屋優光

京都は烏丸御池という、繁華街からもほど近いビジネス街の中心地に、こだわりがとんでもないラーメン屋がある。麺屋優光(めんやゆうこう)というその店は、2017年の10月にオープンするや、すぐさま2号店をラーメン激戦区である一乗寺に送り込んだ。今や京都の人々に受け入れられ、人気店となった優光の絶品貝ラーメンを紹介。

アクセス最強の立地

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麺屋優光は烏丸御池の交差点から、徒歩2分の場所にある。アクセス抜群ながらも、多くの飲食店がひしめく繁華街の外れであり、味が旨くない店はすぐに姿を消してしまう厳しい立地にある。その中で提供するラーメンは…。

醤油ラーメン3種

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まさかの醤油ラーメン3種。決して多様なニーズに答えない職人肌。伝統的な中華そばのマナーに則った真竹(まだけ)。醤油の旨みを苦味・甘味・酸味によって立体的に浮かび上がらせる黒竹(くろたけ)。そして様々な醤油をブレンドし、カキ・アサリ・シジミの3種の貝から取ったスープを極限まで引き立てた淡竹(はちく)。この3種のラーメンが食べられる。

傑作貝醤油ラーメン

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こちらが淡竹だ。チャーシュー麺でもないのにレアチャーシューが3枚も入っているのがすごいが、注目すべきはスープの色。醤油をブレンドしてなお、この色なのである。細かな味の違いを見極め、微妙な調整を繰り返した結果が、このスープなのだろう。アッサリしているのに濃厚な貝の旨みが立ち上ってくるこのスープは、魚介好きがたまげること間違いなし。

レアチャーシューの柔らかさや、麺のもつ卵っぽい優しさ、そしてメンマの歯切れの良さも素晴らしい(立派なメンマが出てきても噛み切れないことってありますよね)。100点満点のラーメンだ。しかも京都の醤油をベースに作られている。これはミシュランに掲載された四条の麺屋 猪一クラスの名店になる予感がする。完成度が高すぎる。

レアチャーシュー丼

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サイドメニューとして、レアチャーシュー丼と鶏餃子が供されている。今回はレアチャーシュー丼を選択。

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細かく刻んだレアチャーシューの濃厚な旨みと、甘めのタレの素晴らしさもさることながら、半熟なのに軽くあぶられている煮卵の濃厚さが嬉しい。250円にしては手間がかかりすぎている。やはり相当に料理が上手い人が開いた店のようだ。

烏丸御池がラーメン中心地となるか

これまで、ラーメン屋は四条烏丸~河原町周辺に開かれてきたので、この店はそのちょうど外れにあることになる。しかしその立地の厳しさを跳ね返し得る旨さがあり、数年後の京都のラーメン勢力図が大きく様変わりしているのではないかと、今から期待大だ。周縁から狼煙をあげた貝ラーメンという新勢力、はたしてどこまで濃厚志向の京都に食い込めるのか。楽しみだ。

基本情報

営業時間:11:00~15:00,17:30~22:00

定休日:木 

行列が出来がちなのでオープンを狙うのがオススメ

【ホルモン千葉 京都本店】四条木屋町の名店に潜入、アイデアに脱帽

渋谷に姉妹店を出すほどの人気ホルモン屋さん、ホルモン千葉の京都本店に行ってきた。ホルモンはもちろんのこと、激旨のハツ刺しと肉汁を絡めて作られる焼きそばがサイコーだった!

外観からグッド

 
 
 
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長らくこの地に店を構える名焼き肉店は、外観から食欲が増進!デカすぎる赤ちょうちんに惹かれて入っていくと、全席カウンターで超満員の店内は焼き肉の香りが充満だ。

服は備え付けのカバーの下に避難させて、ハツ刺しと名物となっている千葉コースを注文した。

ハツ刺し

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新鮮じゃないと食べられない牛の心臓は、ビールや生レモンの酎ハイにぴったり。厚切りに心意気を感じる。

千葉コース第一弾、コク塩

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千葉コースは塩焼きホルモン→味噌焼きホルモン→締めのそばorうどん、という流れになっている。変わった形の鉄板に店員さんが肉を並べ、焼きあがったものからもやしに乗せていってくれるのだ。このために全席カウンターにしたとか。

昭和の気配の中に、ホスピタリティの高さがあった!これも愛される秘訣か!

塩焼きホルモンは、中落ち(アカ)・小腸(マルチョウ)・舌(アブタン)・首(ツナギ)・ノド(タンコリ)の五種!肉感が強いものから、マルチョウのような強烈なものまで!

第二弾、黒ダレ

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第2弾では心臓(アブシン)・こめかみ(ホホニク)・小腸(マルチョウ)・四番目の胃(アカセン)を、京都で200年以上続く老舗に特注した合わせ味噌ベースのタレで頂く。

味噌というとかなり濃い味を想像するが、ここのはアッサリした味わいでしんどくなってこない。心臓は焼くと全く違う味わいになっていて面白かった。

鉄板の秘密

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変わった形の鉄板には秘密があった!実は流れ出る肉汁を、合わせ味噌ベースのタレに溜められるようになっていたのだ。このタレは締めに使われる。今回はそばを選んでみた。

締めの焼きそば

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焼きそばも肉と同じく、カウンターの向こう側から店員さんが焼いてくれる。これまで焼いてきた肉の味わいを吸い込んだそばに、卵を乗せてくれた。

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ご飯なしのコースだから重たそうに感じるけど、やはりこの味噌ダレの不思議とあっさりした味わいが、最後まで食欲を保たせてくれた。満足度高め!

デザートはミックスジュース

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最後に一口サイズのミックスジュースが出てきた。昭和の名店、まさかの可愛さ。杏仁豆腐の親戚のような味わいで、口の中に残った味を綺麗に洗い流してくれた。

そして帰り際にフリスクを1箱渡された。しかもホルモン千葉のロゴ入り。ホスピタリティが高い店だった。

店舗情報・アクセス

阪急四条河原町・1B出口を降りてすぐのところに大きい赤ちょうちんがあるので、迷うことはないだろう。京阪祇園四条駅からなら、四条大橋を渡って、高瀬川が流れるところを左に曲がれば見える。

月曜定休日で営業時間は17:00~24:00。予約は平日のみ可能で、休日は開店前から行列が出来るので早めに行くべし。休日でも並べば食べれるという意味では良心的。

カウンターのみで鉄板との距離も近いので、エプロンを渡されるとはいえ、お気に入りの服は着ていかないようにした方がいいかもしれない。

それでは良いホルモンライフを。

京都・四条駅すぐで24時まで営業する激旨トリ白湯「めんや美鶴」

京都はラーメン激戦区であり、数々の名店がしのぎを削っている。いくつかあるラーメン密集地の中で、最もアクセスが良いのが四条烏丸近辺だ。

数多くのライバルを抑えながら営業している店だけが残れる好立地。駅から歩いて4分の場所に、濃厚トリ白湯の名店があった!

めんや美鶴

 
 
 
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めんや美鶴は2015年に開店した鶏白湯ラーメンがメインの店。埼玉・新越谷や京都・河原町仏光寺に支店を出しているけど、ここが本店だ。

その特徴は鶏スープの味の豊かさと、メニューの豊富さだと思う。実際に食べに行ったレポートを書いておく。

濃厚鶏白湯そば 黒

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今回の訪問で筆者が注文したのは、 濃厚鶏白湯そば 黒(780円)。強烈な鶏の旨みから、丁寧に何時間も煮込まれていることが分かる。見事に鶏尽くしで、チャーシューも鶏な上につくねまで入っている。

鶏チャーシューは、ありがちなパサパサ感を無くしたしっとりモチモチ食感。こういう所にも鶏への愛を感じる。つくねは揚げたものの中に軟骨が入っていて食感が面白い。

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どうやらスープには国産鶏と野菜しか使っていないらしく、それであの重厚な味わいが生み出せているのがすごい。しかしこういうお店が書いた解説って読むの楽しいよね。

贅沢卵かけご飯

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サイドメニューとして贅沢卵かけご飯(200円)を注文。こんなの旨いに決まってるけど、一応書いておこう。先述の鶏チャーシューを刻んだものに、ネギと濃厚な卵、そしてコショウとごま油が合わさっている。豪華な卵かけご飯だ。

我を忘れて貪ってしまう中毒性がある。ノンストップで食べ続けてしまった。

人気店

バカみたいに並ぶことは少ないが、間違いなく人気店だ。この時は22:00過ぎあたりに訪れたのだが、カウンターのみ17席の店内は空席が2つ残すだけで、そこもすぐ埋まってしまった。しかし回転が速いので、待つことはあまりないかも。

メニューが豊富

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画像が荒くて申し訳ないが、入り口の食券機を貼っておこう。つけ麺やまぜそば、担々麺などを独自に解釈し、鶏白湯でまとめているようだ。鶏三昧丼なんて旨いに決まってる。

なかでも気になるのが『超濃厚 鶏白湯そば』というやつで、『濃厚 鶏白湯そば』ですらメチャクチャ濃かったのに、いったいどんな料理が出てくるのか。そしてスープの種類が増えるということは、そのために寸胴鍋を店内に増やすということなので、余計に店主の鶏好きを感じてしまう。今度行ったときに食べてみよう。

店舗情報

阪急烏丸駅/地下鉄四条駅から徒歩4分。

定休日は無しで、営業時間は月~土が11:30~24:00(L.O.23:30)、日曜だけ11:30〜21:00。予約は出来ないけど、店の回転が速いので心配なし。英語メニューや中国語メニューがあるので、外国人も安心。禁煙なので注意。

村屋が吉田寮と企画したイベント『村おこし』が激アツだった件

京都のディープな酒場。その筆頭候補だった村屋は、いつの間にか姿を消していた。そして2018年9月、あの京大吉田寮で奇跡の復活を遂げていたのである。

地域のお祭りムード

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普段の吉田寮もそこそこ外部の人間が訪れて賑わっているが、今日は桁が違った。お祭りらしい赤ちょうちんの元に、200人以上の人間が集まっていた。

大学の自治寮と居酒屋だけで、これほど大きなイベントを生み出せるのか。現在は9月末の立ち退きをかけて大学とバトル中の吉田寮、やはり無くすには惜しい存在だ。

21の県から44の出店

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多くの屋台でにぎわう吉田寮食堂前。いつもは何もない場所が、完全に東南アジアの風情だ。俺の行った日はスパイシーな風に加えてスコールのような雨まで降り始めて、東南アジア"らしい"風景になっていた。

なんと全国21の県から44ものお店が集結。これまでの村屋と吉田寮の歴史を思わせる、幅広い人材が集っていた。なぜかカラオケ大会が開催されていて、カオスを極める屋台村。

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思わず食べたホルモンミックスの赤みそ炒めは、芋焼酎と相性抜群だった。モンゴルパンだったり、中国のお酒を使ったカクテルだったり、不思議な料理が集まっていたのも吉田寮らしい。

目玉となるイベント

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イベントスペース前には村屋の暖簾が掲げられていた

『村おこし』の目玉イベントは、多数の出演者による劇や演奏だった。様々な分野でアバンギャルドな表現を追求している人たちが、普通のライブハウスではお目にかかれない自由度の高いステージを生み出していた。

俺が見た人たちをいくつか紹介しておく。

切腹ピストルズ

和楽器で様々な音楽をパンクに演奏するバンド、切腹ピストルズ。最初ステージに和楽器が並んでいるのを見て油断していたから、かなり前の方で見ていたら強烈なモッシュに巻き込まれた。びっくりした、というか気絶しかけた。

いくつもの太鼓が生み出す強烈なビート、そして江戸庶民のやけくそパンクスピリット。滅茶苦茶な音楽なのに…滅茶苦茶な音楽だからこそ彼らは最高だった。あの踊り念仏モッシュにまた巻き込まれにいきたい。

ちゃんこぽんちー

まさかの相撲をテーマにしたロックバンド。Vo.こうちゃんこの人生は相撲に彩られてきたようで、19年励んだ末に大相撲までやっていたそうだ。

そんな元相撲取りのバンドは、強烈な即興性をもち表現を追求したものだった。本当に驚いた。誰だってステージにまわし巻いた人が出てきたらコミックバンドだと思うはずだ。不意打ちの四股は、その場にいた人全員に少しづつ幸運を与えたことだろう。

ANTIBODIES Collective

芸術家・技術者が集まってアバンギャルドな表現を追求するANTIBODIES Collective。40分ノンストップで演奏とダンスと自己表現を続けた彼らの熱量に、会場から賞賛の声が飛び交う。どんな舞台だったか言葉にするのは、あまりにも難しい。

10/5~8まで、瀬戸内海に浮かぶ犬島の全てを使って、新たなステージを行うらしい。とんでもない規模だ。120分間の上演の後には、吉田寮に出現したような村が海辺に表れるという。興味を持った方は、こちらまで。

吉田寮よ続いていけ

最後になるが、吉田寮は9月いっぱいで継続の危機にある。それを防ぐために様々な活動を行っており、今回の『村おこし』もその一環だ。

今後もイベントを行っていくそうなので、もし可能ならば足を運んで、署名をしていただけないだろうか。この場所が無くなるのがとても惜しい。

来週の土曜日には、京都を背負いつつあるフジロック出演バンド、台風クラブと本日休演が出演する。あまちゃんのテーマなどを作曲しながら、アバンギャルドな演奏を続ける大友良英も出演だ。これを見逃す手はない。ぜひ行ってみてほしい。それでは。

京都 五条大橋のたもとにあるお洒落喫茶efish(エフィッシュ)

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京都最大の繁華街、四条河原町から南へ10分強歩くと、五条河原町へたどり着く。なんてわかりやすい地名なのか。ちなみに六条も七条も八条あるのだが、そのへんは道が細かくてわかりにくい。

四条から五条まで、木屋町通りを高瀬川沿いに歩いていくのはすごく風情があって、ぜひおすすめしたいコースなんだけど、五条に近づくほどお店が減っていく。

ちょうど疲れたあたりで見えてくるのが、五条大橋から30歩のところにあるefishだ。

気取りすぎずお洒落な内装

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efishの良い所は、お洒落なんだけど気取りすぎていないところ

京都にはたくさんのお洒落なカフェがあるけど、スタイリッシュな空間を演出するあまり全然くつろげない店も多い。それに比べてこの店は、天井がむき出しのプレハブだったりして親しみやすい。

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食器とかも売ってるんだけど、ザックリした感じ。めちゃくちゃ落ち着く。この明らかにDIYした棚、愛おしい。けど雑過ぎないし、ちょうどいい塩梅だ。

ロケーション抜群

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窓際の席はめちゃくちゃ鴨川が見える。台風の直後で増水した川は、なぜか泳いでる人がいてじわじわ来た。さすが大学生の街、元気すぎる。

2階建てなので窓際の席が確保しやすいのも良いところ。

メニューも豊富

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メニューも豊富で、美味しい飲み物から食べ物までなんでもある。タコライスとかこの店でしか食べない。

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カフェとしてもごはん処としても優秀な店なので、五条で食事に迷ったときは行ってみるべし。

ちなみにこの時頼んだのは、レモンとハーブのアイスルイボスティー

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とても濃いのに爽やかな味で、台風一過、晴天の京都にぴったりだった。量も多めで大満足。

台風がヤバかった

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余談になるのだけど、昨日のは人生で一番すごい台風だった。京都の至るところがめちゃくちゃになったけど、それでもみんな普通に暮らしていた。

大切なものがめちゃくちゃにされて泣きたくなるけど、増水した鴨川でバタフライをする若者のように、明るく生きていけたらいいなと思う。それではまた。