Voyage Bibliomaniac

旅先で本を読む至福を満たすブログ

京都 五条大橋のたもとにあるお洒落喫茶efish(エフィッシュ)

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京都最大の繁華街、四条河原町から南へ10分強歩くと、五条河原町へたどり着く。なんてわかりやすい地名なのか。ちなみに六条も七条も八条あるのだが、そのへんは道が細かくてわかりにくい。

四条から五条まで、木屋町通りを高瀬川沿いに歩いていくのはすごく風情があって、ぜひおすすめしたいコースなんだけど、五条に近づくほどお店が減っていく。

ちょうど疲れたあたりで見えてくるのが、五条大橋から30歩のところにあるefishだ。

気取りすぎずお洒落な内装

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efishの良い所は、お洒落なんだけど気取りすぎていないところ

京都にはたくさんのお洒落なカフェがあるけど、スタイリッシュな空間を演出するあまり全然くつろげない店も多い。それに比べてこの店は、天井がむき出しのプレハブだったりして親しみやすい。

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食器とかも売ってるんだけど、ザックリした感じ。めちゃくちゃ落ち着く。この明らかにDIYした棚、愛おしい。けど雑過ぎないし、ちょうどいい塩梅だ。

ロケーション抜群

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窓際の席はめちゃくちゃ鴨川が見える。台風の直後で増水した川は、なぜか泳いでる人がいてじわじわ来た。さすが大学生の街、元気すぎる。

2階建てなので窓際の席が確保しやすいのも良いところ。

メニューも豊富

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メニューも豊富で、美味しい飲み物から食べ物までなんでもある。タコライスとかこの店でしか食べない。

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カフェとしてもごはん処としても優秀な店なので、五条で食事に迷ったときは行ってみるべし。

ちなみにこの時頼んだのは、レモンとハーブのアイスルイボスティー

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とても濃いのに爽やかな味で、台風一過、晴天の京都にぴったりだった。量も多めで大満足。

台風がヤバかった

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余談になるのだけど、昨日のは人生で一番すごい台風だった。京都の至るところがめちゃくちゃになったけど、それでもみんな普通に暮らしていた。

大切なものがめちゃくちゃにされて泣きたくなるけど、増水した鴨川でバタフライをする若者のように、明るく生きていけたらいいなと思う。それではまた。

覚王山の中国茶専門店L’O-Vuで、ゆっくり流れる時間を味わう

暮らし向きが良さそうな人たちが集う覚王山。当然、多くのカフェが集結している。その中でも異彩を放っているのが、このL’O-Vuだ。

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なんとここは高級中国茶専門店なのである。窓際においてある茶器なんて、よく見たら¥70,000とか書いてある。なかなか小さいお子さんと行くのは怖い感じの店だ。

でも様々な文化を楽しんでこそ、人生面白いんじゃないか。というわけで、一人で突入してみた。

中国茶の値段は?

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こちらがメニュー。最初はドキッとしたけど、後々値段相応だなと思える不思議。なぜか一番価格帯が安い組み合わせで撮ってしまったけど、2000円を超えるものもあった。

本当に中国茶が好きな人がお店をやっているんだな。全てに細かい解説がついている。

本格的な中国茶の入れ方

本来はお茶を入れてる所を動画に撮るのはNGらしいが、この撮影者は特別な許可を得て撮影したそう。中国茶独特の入れ方を、店員さんが目の前でやってくれる。高い方の杯はお茶の匂いを楽しむためのもので、初めて触れる文化にワクワクした。

お茶を作る瓶が小さすぎてかわいいし、その中にこれでもかというほどお茶っ葉が入っていて、とても濃くて美味しいのだ。

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動画では黒い器に使ったお湯を貯めているけど、テーブル席では茶盤というこれまた独特の道具にお湯をかけ流し(?)ていく。香りを楽しんでいるとお茶が飲み頃になった。

安渓鉄観音(特級)

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今回注文したのは安渓鉄観音という青茶、つまり超高級ウーロン茶だ。花にたとえられるほどの強烈な香りが体を通り抜けていく。すごく美味しい。

味わっていると、2杯目以降は自分で入れるように言われた。

えっ!?ワイがさっきのやつを!?!!

もっとよく見ておけばよかった!と焦ったけど、茶瓶をお湯で満たして1分待つだけだった。なんと8回も入れられるらしく、1煎目、2煎目と代わっていく味を楽しむのだそうな。微妙な変化が毎回あるので、しっかり味わいたい。

ボーっと1人で楽しむ人もいる空間で、時間をかけて一杯ずつ飲んでいく喜び。これはハマりそうだ。のんびりしたい人はぜひ行ってほしい。

ブレンドティー

 

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ちなみにさっきのメニュー右側の漢方茶を頼むと、こんな感じのフォトジェニック・ティータイムが出来るらしい。これは快活茶と名付けられていて、どう見ても効果がありそうなヴィジュアルだ。

というわけで中国茶専門店L’O-Vuを訪れた話でした。地下鉄東山線の覚王山で下車すれば歩いて行ける。覚王山周辺はオモロなスポットがたくさんあるのでまた行ってみてね!それでは。

覚王山周辺のおすすめスポット

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クリエイターたちが集合する古アパート改装店舗。一点物の思い出に出会えること間違いなし!

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覚王山に来たら絶対に行ってほしいハイカラ建築!なんと300円で昔のセレブ空間に突入出来てしまう!

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日本唯一の個性を持った、タイと日本のコラボ寺院!

モーニングの概念を揺るがす、名古屋駅近「喫茶リヨン」

名古屋の喫茶店では、朝に飲み物を頼むとトーストが無料で付いてくる。名古屋発のコメダ珈琲は全国で同様のサービスをしているので、ご存知の方も多いだろう。コメダに行ったら、朝から無料で小倉トーストが食べられるのだ。

このモーニング文化の頂点に位置するのが、喫茶リヨンだ。なんとここでは、サービス精神のあまり一日中モーニングセットが付けられる。ぜひ覚えておいてほしい。

人気店

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ロゴがレトロで可愛い

喫茶リヨンは、名古屋駅の地下から直結しておりアクセスが抜群だ。そのためか混雑していて、筆者が訪れた日曜10時には7人待ちだった。11時には待ちが0人なっていたので、波があるらしい。

ただ混んでいるのはいつものことなのかお客の回転が速く、7人待ちが20分弱で消化された。恐れず行ってみるべし。

モーニングは6種類

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なんと6種類のモーニングから選べる。コーヒーは¥410なのでかなりお得だ。

  • トースト+玉子(+カステラ)
  • フルーツプレスサンド
  • 小倉あんプレスサンド
  • ピーナッツクリームプレスサンド
  • ポテトサラダプレスサンド
  • 野菜サラダプレスサンド

なぜか午前に行くとカステラが付いてくるセットがある。トースト以外はホットサンドで、これが美味しい。ぜひご賞味いただきたい。

筆者が選んだのは

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筆者はフルーツプレスサンドを選択。イチゴジャムの中にパインが入っていて過剰にトロピカルだった。中心部がふわふわで耳がカリカリという、美味しい2段構えのホットサンドには、なぜかおかきが添えられている。

最高に南国な朝を迎えてテンションが上がった。メニューを眺めていると味噌カツ定食を発見。そういうのもあるのか…という感じで、この日の晩御飯が決まった。

地上に出ると

喫茶リヨンは半地下の場所にあるのだけど、そこから階段を上るとモード学園スパイラルタワーズが見えてくる。

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建設途中のバベルの塔みたいなデザインですごいけど、中は専門学校なので登ることは出来ない。外から眺めるだけでも面白いので、観光にオススメだ。それでは。

名古屋のカオスを象徴するグルメ「台湾カレー」を食べるべき

名古屋は混沌とした街だ。ターミナル駅から歩いて1分で風俗街に突入出来たり、ドンキやパチンコ屋にヤンキーがたむろする場所から、電車に乗って2駅で住みたい街ランキング1位の高級住宅地まで行けたりする。正直わけわからん。

カオスな飲食ラインナップ

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名古屋のカオスを象徴する並びがこちら。普通のラーメン屋とみせかけて推しはカレーラーメンな店の横には、台湾カレーなる謎料理とあんかけスパゲティの店。そして唐突なSUBWAYである。どういうことだ。

ここはJR千種駅の近くの交差点。普通の駅の何気ない場所ですらカオスを秘めている。その中でも特に混沌を極めている『台湾カレー』をご紹介する。

台湾カレー

名古屋では「台湾」を名乗る謎の辛いミンチが幅を利かせている。「台湾ラーメン」を代表とするミンチ料理のおかげで、台湾料理=辛いというイメージが付いてしまった名古屋人も多そうだ。

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台湾カレー+チキンカツ(1020円)

台湾カレーはそのピリ辛ミンチを、カレーの上に乗っけた料理だ。スパイスの辛さにラー油の辛さが加わり、なぜかニンニクで別種の辛さが追加される。

それだけでもややこしい料理なのに、定番トッピングはキムチ。卓上のポットを覗き込んだら福神漬けじゃなく、大量のキムチだった。笑ってしまった。

味はもちろんカオスという感じなのだが、おいしい。台湾ラーメンより断然イケる。

全部混ぜる

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卓上にあるこんぶ酢を入れると更に旨くなる。

最初は画像の様に綺麗に分かれて出てくるが、全部混ぜて食べるのが正解だ。インド人も台湾人も韓国人も真っ青の茶色い混沌、台湾カレーは名古屋そのものなのだ。 

余談:ラーメン屋が監修

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看板を見てもらえるとわかるのだが、台湾まぜそば発祥の店として世界中に店を構える麺屋はなびがプロデュースしている。カオスをまとめ上げていたのは、名店のノウハウだったのだ。

ちなみにこの店、鉄板ナポリタン+台湾ミンチのような料理も出していて、探求に余念が無い。現在は名古屋の千種と高畑、そして犬山市に出店しているようなので、ぜひ食べに行ってほしい。それでは。

台湾カレーミンチ

台湾カレーミンチ

 

学者が教えるのんべえ雑学『居酒屋ほろ酔い考現学』

普段は『新・日本の階級社会』や『階級都市: 格差が街を侵食する』のような本を書いている社会学者・橋本健二が、大好きな居酒屋を調査することで、東京の中の階級差を明らかにしていく一冊。

居酒屋は社会を映す鏡

それぞれの街に趣の異なる居酒屋があり、メニューも雰囲気も客層も違う。居酒屋は社会を映す鏡だ、という視点である。特に山の手/下町の階級差を、歴史などを合わせてひも解いていったのが興味深かった。

考現学というのは考古学に対して作られた概念であり、考古学が昔の物質から過去を明らかにするように、現代人の暮らしを服装などから考察する学問だ。そしてこの考え方をもってすれば、居酒屋の中にも階級があり格差があることが分かる。面白い。

呑んべえ雑学

それ以外にも例えば「やきとり」に豚肉のモツ焼きが含まれる理由や、ニュー新橋ビル地下飲食街の考察など、居酒屋関連のうんちくが盛りだくさんで飽きない。

ホルモンの語源が「放るもん(=捨てるもの)」であるという俗説が、完璧に否定されていたり、ヤミ市の雰囲気がある居酒屋が紹介されていたり、呑んべえ雑学には事欠かない。

そして作者が実際に通った都内の店が、30店以上紹介されている。それぞれ個性が光る魅力的な店ばかりなので、このリストを手に入れられるだけでも価値があるだろう。

飲んだくれや、レトロな空間が好きな人は持っておいて間違いない一冊だ。

居酒屋ほろ酔い考現学 (祥伝社黄金文庫)

居酒屋ほろ酔い考現学 (祥伝社黄金文庫)

 

 

滋賀県おもしろスポット 苔の屋根とジブリ的世界

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かつて安土城が存在した湖東の近江八幡には、ラ コリーナ近江八幡というヤバいビジュアルの建物が存在する。 これもう自然そのものじゃん。

実はここ、近江八幡で生まれた和菓子/洋菓子の名店・たねやのお菓子を食べられる場所だ。

どらソフト

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画像はどらソフト。生どら焼きに濃厚ミルクソフトクリームで、8月はマンゴーを乗せたものも販売している。旨かった。

この他に焼きたてのバウムクーヘンが食べれるカフェも併設していて、お菓子好きにはたまらない。

ラ・コリーナ近江八幡では、たねやの全商品+限定商品が味わえる。

藤森照信氏が設計

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それにしても建物がすごい。藤森照信氏の手によるものだ。新しくもどこか懐かしいような、ジブリのファンタジー的建物をいくつも設計している人物。

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広大な中庭では、理想化された日本の原風景を眺めることが出来る。こんな景色無かったはずなのに、郷愁を誘う。

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別のテイストの建物もあるが、こちらはオフィスらしい。なんという職場。

敷地内にはその他にも、美味しいパン屋、土産屋、ホットドッグ屋など、様々な店が作られている。

涼しい季節か平日に

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暑さを凌げないのはまずいが、入道雲と苔の屋根を撮影できるのはこの時期だけ!夏休みらしい風景が広がるのでオススメ。

また土日は何も楽しめないレベルで混むので、涼しい季節か平日に行こう。

アクセスはJR近江八幡駅から長命寺行きのバスに揺られること10分。一時間に一本しか来ない時間帯もあるので気を付けよう。また長命寺行きでも「学」と書いてあるものは、ラ コリーナ近江八幡には停車しない。

インスタ映えに留まらない名建築を、味わいにいこう。それでは。